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バニ誕 


バニーちゃんハピバ!ということで書きました。
某所でのログです。

兎虎か虎兎かハッキリさせてません。


■ □ ■ □ ■ □ ■


誕生日の朝の空気は昨日より冷たくて、冬が近づいていると感じさせた。
いつもの出勤時刻より少し前に家を出る。
向かう先は、広い秋空の下に紅葉した木々が見られる場所だ。
視線を落とすと腰から下の高さは白とグレイの石が続く。
ここは両親の眠る墓地だ。

両親の眠る場所に近づくと、墓石の手前にキラキラと輝くものが見えた。
すぐに正体は判明する。それは白い百合の花束だった。
光って見えたのは花束を包んだセロファンだ。
研究者仲間が墓参することもあるが、命日でもないウィークデイを選ぶとは思えない。

「…おっと」
花束を取り上げて呟く。
どの百合も雄しべを除かれていたが、一輪だけ今朝開いたばかりの花があったらしい。
その花粉を指につけそうになってしまった。
カードも何もついていないことを確かめて、その花束と持参した花束を眠る両親の前に並べた。

早めに仕事を切り上げ、夜はみんなの開いてくれたバースデイパーティーに合流する。
といってもいつもながらの賑やかな飲み会だろう。
勿論、何の不満もない。
早く早く、と手招きする相棒に「あっ」と声を上げてしまう。
どうした、と彼は小首を傾げた。

その手を取って引き寄せると「よせよ」と彼は声を落とす。
そこに含まれた甘さを聞き取って、自然と唇が弛む。
「あなたでしたか」
「何が」
彼の左手の小指の外側についた濃い黄色の染みを見つめる。
これは花粉だ。
「百合の花束ですよ。両親のところに」
ああ、と彼は頷く。

早起きしたんだぞ、と子供みたいに胸を張っている。
礼を言うべきか戸惑っていると「だって誕生日だろ」と彼は笑った。
「ご両親にお礼をさ。ほら、お前に会わせてくれたんだから」
「あ…」
「礼なら誕生会でめいっぱい言えよ」
笑って、頷いて。彼の染みのついたままの手を握り締めた。

―― 完 (バニさん、ハピバ!!)

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Posted on 2012/11/04 Sun. 00:42 [edit]

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