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空/折 「話さなくても、わかること。」 

ザ★ヒーローショウでお配りした無料配布ペーパーに載せたSSです。

2012カレンダー絵からの妄想。あ、ジョンさんはいません。
かわいい系を目指しました。


話さなくても、わかること。


 イワンは自分の右側を歩くキースに、チラリと視線を投げる。
 買い物袋が重そうだな、と思う。
 荷物を半分持ちましょうか? だろうか、持たせて下さい、と言ったほうがいいかな……。
「あの、」
 ん? と鼻にかかった声を出して、キースは視線を向けてきた。ほんの少し高い位置にある青い瞳と視線がぶつかる。
 続けようとしていた言葉が、反射的に立ち消えになった。
 イワンの目が、荷物を抱えた自分の手に向けられていることに気づいて、キースは目尻を少し緩める。
「……ああ」
 あ、通じた。とイワンは小さく息を吐く。
 自分が口下手であがり症なことはよく理解しているつもりだ。 キースは、いつもそんなイワンの言いたいことや考えていることを察してくれたり(気遣いというよりは天性の勘のような気がするけれど)、逆に辛抱強く待ってくれたりして、それでイワンはどうにかこの人の隣にいられるのだ。
 本当なら、大先輩で獲得ポイントだって大きな開きがあって、仕事上のアドバイスを貰うならともかく、こうやってプライベートで隣を歩くだなんて、とてもじゃないけれど――
「……え?」
 かすかな声を洩らして、イワンは思考を中断させた。
 キースが荷物を抱えなおすとその重みを右腕だけに乗せて、自由になった左腕を下ろしたのだ。
 イワンの右手がある位置に。
 慌てて視線を下ろすと、イワンの右手とキースの左手が繋がっていた。
「ん? 手、冷たい?」
 確かにイワンの手より、少し体温は低いみたいだけど。
 そういうことではなくて。
 普通、こういうときの「あのぉ」は荷物のことを言うのではないでしょうか。
「……へ、いき…です」
 自分の否定する場所も、違うだろうと思う。
 キースは繋いだ手をゆっくりと揺らしはじめた。子供みたいだ。イワンは思わず少し笑ってしまう。
 まぁ、いいか。
 この人の隣にいると、時々そういう気分になれる。
 本当は、ほんのちょっと手も繋ぎたかったのだし。


END

2012/02/12 written by OKO
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Posted on 2012/02/13 Mon. 03:53 [edit]

category: SS(空折)

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