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スパコミ新刊 「PLUS」 

2014/05/03(土)のSuperComicCityに参加いたします。
スペースは、西2ホール N74-b 「OKOnomy」です。

20140503cut
(サークルカットで予告した十年後の二人のお話は、またそのうちに……。)

plus-hyoushi

『 PLUS 』
(コピー ・ 32p ・ 300yen ・ 全年齢向け)

どうにか書き上げた(…)コピー本です。

モブ視点のお話が2篇入っています。
空折はまだくっついていません(空←→折、なカンジです)。

「続きを読む」には、そのうちの1篇の冒頭を載せておきます。


自信作でないからといって小部数発行ということはないです(苦笑)。
いつも程度には刷りました。
次回の参加イベント(受かっていれば夏コミ)までは、もし売り切れても再版するつもりです。



 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


『 PLUS 』 サンプル


「 plus two 」より本文冒頭


「それ、ムリだろ」
「そうかな」
 いい天気にそよ風つきの、気持ちのいい日曜の午後。
 公園の売店の周りに広げられた、色とりどりのパラソルつきのテーブルには和やかなムードが漂っていた。親子連れにカップル、ガキどうしがピザを取りあったり、氷が溶けて飲み物が水っぽくなるのも忘れてオバサンたちがお喋りしてる。そんな中で仏頂面を晒してるのは、オレ一人かもしれなかった。
 よく聞くよな。女が相談をするときは、具体的な解決方法を探してるわけじゃなくて、自分の話をとにかく聞いてほしいからだって。だから、メリットとデメリットをしっかり挙げて、取るべき選択肢を提示したりすると嫌がられるとか。女に相談事を持ちかけられたら、とにかく相槌打って聞いてやって、最後に『あなたの思うとおりにしたら?』って言うのが一番だって。
 でも、それは女に限らないんじゃないか、って今のオレは考えてる。
 だって、さっきからすごく短いセンテンスで否定されてばかりいて、目の前に座るダチに少々腹が立ちはじめているからだ。
 ほんのガキの頃からのつきあいであるアートは、そんなオレの変化を見逃すはずがなかった。
「おい、ジョン。オレにムカついてるみたいだけどな、よく考えてみろよ」
 アートはテーブルの上に広げた雑誌をめくっていった。さっきオレが開いて見せたページは、喋っているうちに風のせいで別のページに変わっていってしまった。
 それは、街の情報を掲載してるフリーペーパーで、オレが昨日、駅前に設置されたラックから何気なく手に取ったものだ。バイトの休憩中にパラパラと眺めていて、思わず奇声を上げてしまった。そして、帰り道では目についたラックから根こそぎ持ち帰った。
 目当ての記事を見つけ出すと、アートは雑誌をこちらに押しやった。
「いいか、この子は美人だ」
 街角で見かけたステキなコーディネートを紹介するコーナーだ。ある日曜日に美術館に来ていた客を、門のところで取材したらしい。二十代後半から三十代らしき男女数名が紹介されている中で、二十歳の女子大生として紹介されているその写真は、オレだけじゃなくてアートの目も惹いたらしい。
 確かに小さな写真でも美人とわかる。それだけだとお嬢様っぽく見えるかもしれないストライプのワンピースに、ちょっとサイズの大きめなロゴ入りのトレーナーを重ね着してる。真っ直ぐな長い脚がまぶしい。
「いい大学に行ってて、お前には何だかわからない小難しいお勉強をしてて、お前にはさらに何だかわからない高尚な趣味をお持ちだ」
 何だかわからないとまでは言ってない。社会経済学っていうのを専攻してて、近世の東洋文化に興味があるらしいってことは知ってる。雑誌に載ったときも、『極東の名匠たち』とかいう特集展示を観に行ったみたいだ。彼女の背景にポスターが見える。
「お前はどうだよ。不快感を与えるってほどじゃないけど、ごく普通の容姿だろ。高卒でアルバイトのウェイターだろ。趣味と呼べる趣味はないし」
「うるさい」
「大体、出会いからしてダメだろ。お前が彼女に水をぶっかけたんだぞ。いい印象なんて持ちようがない」
「頭から水を浴びせかけたみたいに言うなよ。花にやる水をうっかりして彼女の足にちょっとかけちゃっただけだ。なぁ、嫌われてたら、週に一度通ってきてくれないと思うけど」
「そこが肝心なところだ。現実を直視しろよ。彼女はお前が勤めてる店の客で、お前を気に入ったんじゃない。店の内装とかメニューを気に入ってるだけなんだよ」
 それに、とアートは言葉を継いだ。
「自分でさっき言ってたじゃないか。最近、男連れで来た、って」
 そうだ、それもものすごい美少年と。テラス席で向かい合った二人を見て、同僚のウェイトレスが「何かの撮影みたいね」って囁いてきたほどだ。
「たった一度だ」
「お前の見てないところではもっと会ってるかもしれないだろ。この美術館にだって、二人でデートしてたのかもな。そいつとは趣味仲間なんだろう」
 あり得ない話じゃない。『極東の名匠たち』か。キモノとかサムライの武器とか、そういうのだとしたら二人とも興味を持ちそうだ。店でも二人はそんな話をしていた。
 オレは呻く。誌面に目を落とした。美人だ。趣味が合わないくらい何だよ、オレはこの子が好きなんだ。ぶ厚い文献を読む真剣な横顔とか、ケーキを頬張って弾ける笑顔とか、とにかく全部が好きなんだ。オレはそう言おうとしたが、アートがそれを制するように大きくため息をついた。
「あのさぁ」
 説教が始まるのかと眉を寄せたが、アートはオレに話しかけたわけじゃなかった。
「アンタ何なんすか」
 アンタ?
 アートが指差す先を見ようとして、オレは振り返った。首を半分も後ろに向けたところで、ギョッと身を引く。
 オレの真後ろに座る男が、イスの中でほとんど体をこっちに向けて身を乗り出していたからだ。
「さっきから何なんだよ。何か文句あんのかよ」
 アートはオレの肩越しに、そいつに人差し指の先を向けたままで言う。ということは、この男はけっこう長いこと、こんな風にオレたちの話に聞き耳を立てていたのか。そりゃあ、アートも気になっただろう。
「文句だなんて!」
 男は大袈裟に肩をすくめた。耳元でのデカイ声に、オレは顔をしかめる。
「ああ、失礼。文句どころか興味深い話だったものだから、つい聞き入ってしまってね」
「オッサンの説教なんて聞く気ねぇから。な、ジョン」
 アートが言い返す。オレらより十くらい年上に見えるが、『オッサン』というほどではない歳だ。しかし、説教なんて聞きたくないのには同意する。オレがうなずく前に、背後の男は何とも面白そうな顔になった。
「ジョン!」
 さすがにオレもムッとする。いきなり見知らぬヤツに呼び捨てにされる謂れはない。
 けど、オレが何か言う前に「ワフッ」と楽しげな声が返ってきた。男の連れている犬からだ。男の座るイスの隣に座りこんでいる。
「この子もジョンというんだ。だから、私より先にこの子がソワソワし始めてね。それで話を聞いてみれば、今度はとても興味深くて」
 男は少しばかり癖のある金髪に青い目をしていた。ちょっと垂れ目だけど、男のオレから見てもガタイが良くてイイ男だ。お供の大型犬も金髪の巻き毛というコンビだった。オレは雑誌のページの中の、恋する相手のことを思い出す。こういうヤツなら高卒でも無職でも、女に声をかけるのに遠慮なんていらないだろう。

 (後略)

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


(……こんなカンジです。
 気になった方は読みに来ていただけると嬉しいです!)
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Posted on 2014/04/30 Wed. 01:04 [edit]

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