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空折? 「 |゚Д゚ ))) 壁に耳あり 」 

ギャグです。
カプだと書いてあるのは、匂いだけでも嫌いな方が目にされると困るからで……
これ以上書くとオチを明かすことになってしまうので……
詐欺と言われたらそれまででして……あぅあぅあぅ



|゚Д゚ )))壁に耳あり(しかも二人分)


 世間的には休日の今日、ヒーローたちは朝早くから集合させられていた。
 事件ではない。ヒーローをメインに据えたイベントのためだ。
 地下の駐車場につながった廊下の奥から虎徹とバーナビーが並んで歩いてくる。
「置いておくような荷物も持ってないし、先に打ち合わせに行くか。上の会議室だっけ」
「みなさんに顔を見せて挨拶だけしておいたほうがいいのでは?」
「それもそうだな」
 そして向かった控え室の前で、二人は動きを止めた。
 部屋の中から声がしたのだ。
「……そんな言い方をしなくても!」
「待ってくださいよ、僕が無茶苦茶なことを言ってるっていうんですか」
 最初のがスカイハイ、後のが折紙サイクロンの声だった。
 別の人間どうしの声なら、ああ喧嘩か、と誰もがスルーしただろう。
 しかし、声の主がその二人だというなら、これは驚愕モノだ。
 あのいつも天真爛漫で犯人相手以外では声を荒げることのないスカイハイと、ヒーロースーツを着ていればハイテンションだが普段はもそもそと喋る…というよりあまり会話に参加してこない折紙サイクロンだ。
 その上、この二人は、元から折紙がスカイハイに憧れ、慕っていたこともあって、最近はスカイハイのほうでも可愛がってアドバイスを授けたりしているようだ。
(師弟コンビとして売り出そうとアニエスあたりが画策しているのかもしれないが。)
 そんな二人が言い争いをしているとはよほどのことだろう。
 おいおい、とつぶやきながら虎徹が壁に耳を寄せる。
「何してるんですか、マナー違反でしょう」
 と一度は目を剥いたバーナビーだったが、お前も来いと手招きされ、好奇心に負けたのか隣で同じポーズになる。
 室内からはスカイハイと折紙サイクロン……というより素のキース・グッドマンとイワン・カレリンに戻ったかのような声がする。
 本来ならば壁一枚隔てたこちら側ではボソボソとしか聞こえないはずだが、二人とも興奮して声のトーンがあがっているらしく、筒抜けだった。
「本当に…あるんですか」
 イワンが疑いのこもった声で言う。
「愛情? もちろんあるとも」とキース。
 何ぃ!?という顔で、バーナビーの二の腕を叩く虎徹を、バーナビーはうるさいとばかりに睨みつける。ハンサムの怒りの形相を間近で見せられて虎鉄はすぐ大人しくなった。
 室内では口論がつづいている。
「だって、口ばっかりじゃないですか」
「愛しているさ。見捨てたりするはずがない」
「わかります。それはわかってますけど」
「できるだけ長く一緒に過ごしたいんだ」
「それ、本当ですか?」
「死が二人を分かつまで、そう思っている」
「……信じていいんですね?」
 ほぅっ、と二人分の長いため息。
 壁からガバッと耳を剥がして、バディ・ヒーローは顔を見合わせた。
「ねぇ、バニーちゃん、これなに?」
 壁に人差し指を向ける虎徹に、バーナビーはかぶりを振った。
「どういうことだ……これは……」
 バニーじゃありませんバーナビーです、というお約束のツッコミも忘れて、バーナビーは無意味に眼鏡を外してかけ直したりしている。
 虎徹は再度、壁に耳を押し当てた。話し声は聞こえてこなかった。
「沈黙してんな……物音もしねぇし」
「物音って何ですか、何を期待したというんですか、虎徹さんっ」
「え、何って……なぁ、入ってみる? 控え室に」
「それは勇気があるとは言いません、蛮勇です」
「あいつら付き合ってたの? いつから?」
「僕が訊きたいくらいですよ。虎徹さんのほうが付き合い長いでしょう。もしかして僕の加入前から、とか……?」
「なぁ? だよなぁ? 今のは付き合い長いカンジするよな? 倦怠期みたいだったもんなぁ、いまの会話」
「折紙先輩が……わからない……」
「別れちゃうのか? 別れちゃったら引退とかしねぇよな、おい」
「職場恋愛は、別れた後がお互いに気まずくていたたまれないだとかよく聞きますからね」
 壁に向かってうなだれる虎徹とバーナビーの背後から明るい声がかかる。
「よぉ。お前ら何してんだよ」
 挨拶しながら、親友とその相棒を通り過ぎて控え室に向かおうとするアントニオを、顔をあげた二人が羽交い絞めにする。
「おわぁ! な、何だ…うぅ……」
 アントニオの声が途切れたのは、虎徹が手のひらで口を塞いだからだ。バーナビーも唇の前に指を立てて静かに、とアピールする。
「……な、何だっていうんだよ? 中に何があるって?」
 大人しくなったアントニオから二人は手を離した。当人は巨大な疑問符を頭上に浮かべている。
「やべーぞ。お前は知らないほうがいい」
「何かと問われれば、深遠なる秘密としか言いようがありませんね」
「なんなんだよ、余計に気になるじゃねーか」
 暗い顔をしたタイガー&バーナビーの発言で、アントニオの混乱は深まるばかりだ。
「お疲れ様でーす! タイガーさん、バーナビーさん、よろしいですかー?」
 スタッフジャンバーを着た若い男が廊下を小走りで近づいてくる。
「先に打ち合わせをお願いしたいんですが」
「ええ、喜んで!!」
 この場から離れたくて仕方がないという顔つきでバーナビーがとても良いお返事をする。
 虎徹もうなずいて、その後について行こうとしたが、思いなおしたようにアントニオに向き直った。
「あー、やっぱりお前は控え室に入るべきだ。そんで、中のやつらが険悪にならないように見張れ。もし風の魔術師が後輩を手にかけそうになったら体を張って止めてくれ。擬態じゃ分が悪ぃもんな」
「あぁ?! 風って…スカイハイだろ?! 擬態って…なんで折紙を手にかけるんだよ、意味わかんねーぞ」
「意味は……わからないほうがいい」
「ええ。僕に関して言えば、わからない頃のほうが幸せだったとだけ、お教えしておきましょう」
 先に行こうとしていたバーナビーが振り向いて、どこか悲しげな笑みを浮かべて告げた。
「とにかく頼んだぞ」
 虎徹もそう言うと、バーナビーと並んで歩いて行ってしまう。
「なんなんだ、一体……」
 アントニオは二人の後姿を見送ったあと、控え室のドアをノックした。
「はい」「はい」
 確かに、中からはスカイハイと折紙サイクロン(いまはまだ素のイワンらしくてトーンが低い)、二人の声がした。
「おぅ」
 アントニオが片手を挙げて挨拶する。そういえば「やぁ」と微笑むスカイハイも、「どうも…」と会釈をする折紙サイクロンもどこか元気がない。(折紙サイクロンは、ヒーロースーツを脱ぐと、元気とは言いがたい性格ではあるが。)
「なんだ? 沈んでんな?」
 険悪にならないように、と虎徹に言われたので一応話を振ってみる。すると、今日はあまりスカイハイらしからぬ声音でキースが食いついてきた。
「実は、ジョンをペットホテルに預けていてね」
「ああ…大型犬飼ってんだったな」
「本当なら昨日の夜に引き取りに行く予定だったんだが」
「……出動がかかりましたよね」
 部屋の隅にいたイワンが反応したように、会話に入ってくる。
「ああ、大した事件でもなかったけど手間かかったよな」
 とアントニオも同意する。
「そうなんだ。それで社の人間が延長の依頼をしてくれたらしいんだが、その内容が今朝引き取りに行くと間違えて伝えてしまったらしくて」
「行ってねぇよな? ここにいるもんな?」とアントニオ。
「どうやら最近、動物を預けて、そのまま引き取りに来ない事例が数回つづいているらしいんだよ、そのペットホテルで」
「なんだそりゃ。ひっでぇな」
 イワンもうんうん、とうなずいている。
「ああ、私もそう思う、そして許せないよ。ペットホテルに連絡先として社の担当者だけでなくて、私の電話番号も書いてあったものだから、今さっき電話がかかってきてね」
「説教されたのか」
「というより、真意を尋ねられてね。懇願されたような口調だったよ。ああいうところにお勤めの方は、基本が動物好きだからね。理解してはもらえたんだが、捨てられてしまう動物の話を聞いたら、悲しくなってきてしまって」
「そうだったんですか……。そんなお話をしているときに、僕、隣で大きな声を出したりして、すみませんでした……」
 イワンが自分も引き取り手のなくなった小動物のように肩を落とした。
「お前はどうしたんだよ?」
「あ、僕のは下らないです……」
「君があんな強い口調で話すなんてよほどのことだろう。こちらも電話していたから内容までは知らないけれど。よかったら聞かせてくれないかな」
 師匠と慕う先輩からそう言われて、イワンはちょこんと顎の先を沈めた。
「予約していた本が届いたって昨日留守電に入ってて、やっぱり僕も昨日は行かれなかったので、今日受け取りに行こうとしてたんですけど……まだ届いていませんでした、また連絡しますって、さっき電話が来て……」
「それは残念だったね、楽しみにしていたんだろう?」
「そ、そうなんです。初回限定版でオマケつきなんで……それで、どうして今日はダメなんですか、今日が発売日ですよねって聞いたら、間違って別の支店に荷物が行っちゃってる、って……だから、ほんとに、絶対に、僕の予約した分は確保してあるんですか、って何度も訊いちゃいました」
 アントニオにはよくわからない趣味の話らしいが、愚痴を聞いてもらったからかキースが相槌を打つ。
「そうか。今日は二人とも連絡ミスに悩まされたんだね」
「そう、ですね。でも僕がゴネたら、今日の夜には支店間の便があるから、何とかいつも行くお店に届くように手配します、って返事をもらえたので」
「ああ、私も今日の夜にはジョンに会えるんだ。お互いにそれを楽しみに今日を頑張ろう」
「はい」
 胸のつかえが取れたかのように微笑みあうキースとイワンを前に、アントニオは唇をへの字にしていた。
 険悪にならないように見張れ? スカイハイが折紙サイクロンを手にかける? 理由は知らないほうが幸せだ? 何だそりゃ。さっきまで多少落ち込んで見えたとはいえ、いまはずいぶんと和気藹々としてるぞ、こいつら。
「バイソンくんのほうが浮かない顔をしているようだが?」
 キースが言う。
 アントニオは何か言いかけて首を横に振った。
「何でもねぇ。たぶん、あいつらに担がれたんだな。虎徹はともかく、バーナビーまであんな冗談につきあうようになってるとは驚いたぜ」
「冗談、ですか?」
 イワンが小首を傾げる。
「ああ。いい、いい。オレだって意味わかんねぇから。気にすんな」
「はぁ……」「そうかい?」という応えが返ってくる。それから、
「ところでどんな本を予約したんだい?」とイワンに水を向けるキースに
「え! せ、説明してもわかんないと思うんで! 知らなくていいですから!」とイワンが慌てまくるが、天然の誉れ高いキースは教えてほしがり、イワンは逃げ……という場面がしばらくの間、展開された。


 ちなみに、虎徹がキースを(+巻き込まれたアントニオも)、バーナビーがイワンをそれぞれ呼び出して「みんなに隠してることがあるなら吐いて楽になれ」/「同じアカデミー出身のよしみじゃありませんか、何でも僕に相談してください」と鼻息荒く迫るのは、数日後のまた別の話だ。


《 E N D 》


 ・ ・ ・ ・ ・


 先日、カフェのテーブルで、中年男性が(たぶん奥様に)「悪かったよ、もちろん愛してるよ」と電話しており、
 その隣のテーブルでサラリーマン風の若者が(たぶん取引先の業者に)「前もそう言ってましたよね、口約束ばっかりじゃないですか、本当に守れるんですか(たぶん納期とかを)」と電話しているところを見かけました。
 目をつぶっていればBL(CP:若×おじ)に聞こえるなぁ……と、そんなことから生まれた小話です。

 これがきっかけで意識しはじめた空折が、付き合っちゃえばいいと思います。世話焼きに奔走した挙句に距離が縮まって兎虎も付き合っちゃうといいと思います。
 お粗末様でした。。。
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Posted on 2012/01/20 Fri. 00:02 [edit]

category: SS(空折)

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